2014年3月16日日曜日

お役立ち情報10 結露が・・・・

実際にあったお客様の「失敗例」や「トラブル」をお役立ち情報として発信しています。

家づくりに携わって25年ほどの失敗の歴史です。
失敗から学ぶことが多く、よりいい家づくりをする上で必要な事であると思っています。
ご覧いただければ幸いです。
 
お役立ち情報10 結露が・・・・
 
 高性能の窓、断熱材を入れたのに窓に結露が発生した。
なぜでそのようなことが発生してしまうのでしょうか?
今の日本の家づくりの背景と理由をお知らせします。
 
 
 
家づくりの背景
 
国の指導もあって、最近急激に日本の住宅の温熱性能が向上しています。
とはいっても、国が目標とする次世代省エネ基準(Ⅳ地域でQ値2.7以下)の住宅は、現存する全住宅の5%程度しかないのが現実です。(ちなみに木造ドミノ住宅はQ値2.1~2.3、ゼロエネ住宅はQ値1.9という、国の目標基準を大幅に上回る性能です)
 
具体例:住まい環境プランニングさんの資料を引用しました。
事例:高断熱サッシなのに結露する
事例13は、東北地方の住宅で断熱サッシが冬に結露している様子。
窓の枠の事例
事例1が木製
事例2が樹脂製
事例3がアルミ樹脂複合製
3つとも複層ガラスです。
3つに共通するのは、サッシ下端の框とぶつかる辺りのガラス部に結露が発生していることだ。
なぜここが結露するのだろうか?
 事例1の木製サッシが結露しているタイミングで露点温度を表示する温湿度計で測ったところ、外気がマイナス5.7、室温が18.8、室内の相対湿度が41.1%、室内の露点温度が5.3となっていた。
 次に放射温度計で室内側の窓の表面温度を測ると、ガラスの中央部と枠は露点温度より高い11.112、ガラス下端は5と露点温度を下回った。
 
 【事例1】上の写真は岩手県滝沢市に建つ木造住宅で1月に撮影した、木製サッシの下端が結露したときの様子。枠やガラスの中央には結露はない。サッシはデンマーク製で、厚さ4mmのアルゴンガス入り複層ガラスを使用している。下はサッシ下端のアルミスペーサー付近の温度を計っているところ。露点温度より低い5だった
(写真:住まい環境プランニング)
 
 
サッシが結露していた部屋の様子。結露が発生したときの温湿度を写真に記した(写真:住まい環境プランニング)
 
 
【事例2Low-E複層ガラス入りの樹脂サッシが結露している様子。ガラスの下端から5mmの範囲に結露が発生している。スペーサーはアルミ。このときの外気温はマイナス6.1、室内は22、相対湿度40%、露点温度は8。岩手県滝沢市に建つ木造住宅で冬に撮影(写真:住まい環境プランニング)
【事例3Low-E複層ガラス入りアルミ樹脂複合サッシが結露している様子。ガラスの下端だけでなく框にも結露が生じている。このときの室温は20.9、相対湿度は45.9%、露点温度は8.7、戸車付近の表面温度は5.2。岩手県滝沢市に建つ木造住宅で冬に撮影(写真:住まい環境プランニング)
 ガラス下端の表面温度が低い理由の1つは、ガラスの端をぐるりと囲んでいるスペーサー(複層ガラスの中空層を形成する部材)がアルミで作られていること。アルミは熱伝導率が高いので、ヒートブリッジとなり外の冷たい温度を伝えやすい。
 国産の断熱サッシは樹脂や木の枠に複層ガラスを使うなど、枠とガラスの断熱性能を高めているが、スペーサーはアルミが多数を占めている。
 さらに、サッシ付近の室内空気がガラスからの熱損失で冷やされ、冷たい下降気流が生じていること。コールドドラフトと呼ばれる現象だ。これによってガラス下端の温度が低くなっている。一般的にコールドドラフトは上部と下部に約3の温度差をつくると言われる。

温暖地でも結露する可能性が・・・・

 断熱サッシの下端に生じる結露を防ぐ対策の1つは、ヒートブリッジの原因であるスペーサーを熱伝導率の低い樹脂などにすることだ。
 
【ポイント1】複層ガラスは熱伝導率が低いスペーサーを選ぶ。
             写真は樹脂スペーサーの複層ガラス入り木製サッシを採用した現場。(写真:住まい環境プランニング)
下の断面図は、Low-E複層ガラスにアルミスペーサーと樹脂スペーサーをそれぞれ組み合わせて表面温度を解析したものだ。室内は20、外気が0を条件とした。スペーサーから離れた場所の温度は同じだが、下端は樹脂スペーサーのほうが2.72.9高い。
 
スペーサー別複層ガラスの表面温度(資料:テクノフォルムバウテックジャパン)
 下のグラフは、断面図と同じ条件で枠とガラス、スペーサーの組み合わせを変えて下端の温度を解析したものだ。樹脂サッシに樹脂スペーサーを組み合わせたタイプは、露点温度の9.3を超えているのに対し、アルミ樹脂複合サッシにアルミスペーサーを組み合わせたタイプは露点温度を大きく下回っている。
 温暖地でも外気が0になることは珍しくはないので、後者のタイプは温暖地でも結露する可能性を示している。グラフからは、複層ガラスの断熱性能よりスペーサーの断熱性能を高めるほうが、下端の温度が上がることも分かる。
サッシ別ガラス下端の表面温度(資料:テクノフォルムバウテックジャパン)
 結露対策の第2は、窓の下に暖房機を設置して、ガラスの下端を暖めることだ(ポイント2)。
コールドドラフトを防ぐ効果もある。
 【ポイント2】サッシ下端を暖める。写真はガラス下端が結露しないように、出窓の中にパネルヒーターを設置してガラス下端を暖める工夫(写真:住まい環境プランニング)
出窓の中にパネルヒーターを設置してガラス下端を暖める工夫
(図面:住まい環境プランニングの資料を基に日経ホームビルダーが作成)

枠回りの隙間を埋める

 断熱性能をうたう玄関ドアでも、冬に表面結露が起きることがある。下の事例4です
 
【事例4】鋼製の断熱玄関ドアの室内側で、断熱を施していない枠と戸先に結露が発生している様子。岩手県盛岡市に建つ木造住宅で冬に撮影。枠の結露を減らす方法として、枠を木製のカバーで覆うなどがある。木製や樹脂製の玄関ドアには枠にも断熱性能を施したものがある(写真:住まい環境プランニング)
 鋼製の断熱玄関ドアの上枠と戸先部分が濡れている。鋼製の断熱玄関ドアは扉材や枠と扉が接する一部に断熱材を施しているが、枠には施していないものがある。この場合、枠がヒートブリッジになり結露を招く。結露があまりにも気になる場合は、枠が木製や樹脂製のタイプを選びたい。
 内窓を後付けする断熱改修が人気だが、内窓に結露が生じることがあるので注意が必要だ。下の事例5は外側のアルミ製サッシだけでなく、後付けした内側の樹脂製サッシと窓台、壁紙にも結露が大量に発生している。
【事例5】北向きの部屋の2重サッシで、アルミ製の外窓と樹脂製の内 窓、窓台、壁紙に結露が生じている様子。LDKに干していた洗濯物の水蒸気がこの部屋に流入し、結露を助長していた。結露を減らすには、内窓を断熱気密性能の高い複層ガラスにして枠や框の回りの隙間をシーリングで塞ぐ(写真:住まい環境プランニング)
 樹脂製の内窓にもかかわらず結露した主な理由は3つある。まず、内窓に断熱性能が低い単板ガラスを使ったこと。次に、元々の外窓も断熱気密性能が低く、2枚の窓に挟まれた空間は外気温に近い状態だったこと。
 さらに、内窓の枠とその回りのまぐさや窓台、縦材との間に隙間があり、外窓に生じた結露水や冷えた外気が隙間から侵入していたことだ。
 結露のリスクを減らすには、断熱気密性能の高い複層ガラスの内窓を採用して、内窓の枠と回りの部材との隙間をシーリングで塞ぐとよい。

取り合い部分の隙間をなくす

 新築工事でも枠と回りの部材との隙間を塞ぐ作業をしておきたい。まぐさや窓台はサッシがはめ込みやすいようにひと回り大きく施工するため、枠との間にどうしても隙間ができる。隙間が空いたままだと断熱欠損になり、仕上げ材の表面に結露が生じる恐れがある。
 さらに防湿層に不具合があり、隙間に室内の水蒸気が浸入すると、内部結露の危険性も高まる。結露判定計算では、東京でも内部結露が生じるという判定です。


【ポイント3】枠回りの隙間をウレタンで塞ぐ。サッシを躯体に取り付けた後、枠の回りに残る隙間に1液性の発泡ウレタンを充填した現場。隙間が狭くなり過ぎるとウレタンが奥まで入らず断熱欠損になりやすいので、枠の回りに10mm以上の隙間が空くようマグサや縦材を取り付ける。繊維系断熱材は本来の厚みを保てないような狭い所に押し込むと、断熱性能が低下することがある

(写真:住まい環境プランニング)

内部結露の原因となる雨水や水蒸気、外気がサッシと躯体の取り合いから入らないよう、シートを部分的に先張りして気密パッキンを挟む納まりもあります。



 
 
「解決策」
高性能になればなるほど、全体のバランスが崩れやすく、そのハンデは弱い所に集中します。
高気密高断熱の家にして、高性能なサッシを入れたのに結露したという話を良く聴きます。...
今までのいい加減な気密断熱住宅では、いい加減な施工でも大きな問題にはなりませんでしたが、住宅が高性能になると、それに伴い精度の高い施工は必須となります。
まずは結露のメカニズムを良く理解して、正しい施工のポイントを知っておきましょう!!


住まい教室と題して 高性能な住宅の暮らし方を提案しています。

 今までのスカスカの家では、換気扇を回さずにお鍋で蒸気を出しても湿気が隙間風で逃げましたが、高性能な家ではお鍋から出た湿気が逃げて行きませんので、必ず吸気口を空けて換気扇を回すとか、正しい暮らし方を伝える必要があります。

ご関心のある方には、後日高断熱サッシなのに結露する場合の事例をお知らせいたします。


 ゼロエネ住宅の場合、特に慎重に施工し住まい手に暮らし方を伝える。

高性能が故の問題を起こす可能性があります。
 外壁下地にとても高価なモイスや木パネルを使う理由は、建物の寿命を縮める壁内結露を防ぐためのものです。内部結露対策も防湿シートを内部に貼るか、

結露検討をしっかりと行うようにしましょう!!!


次回お役立ち情報11 施主施工についてをご紹介いたします。

 



 

1 件のコメント:

チョコ実 さんのコメント...

ほぉ~、めっちゃ勉強になりました。
寒い地域では単に樹脂サッシだけでは結露を完全に防ぐことは出来ないんですね♪